サービス概要―避難はしご(つり下げ式)

OAシリーズのつり下げはしごとは

避難はしごSOS ここではつり下げはしごのうち、SOSについて述べています。SOSとはご承知の通り、国際的なモールス符号の遭難信号で救助要請の意味で使われます。伸縮式のつり下げはしごなのですが、バルコニー腰壁の外側等建物の壁面にアンカーボルト等で取り付けることでその定置化を図ったものです。適用高さは最大で約7.4mになります。品番についてですが、SOS−○(エスオーエスハイフォンマル)で表されます。○には4から7までの数字が入り、これは長さを表します。型式番号は「は第13−3号」です。
  では使用主部材の概要を見ていきましょう。

専用格納箱
 定置タイプのため、専用格納箱(BOX)を必要とします。外部設置を前提としておりますのでステンレス製BOXのみとなり、鉄製はありません。大きさはSOS−4・5用の小とSOS−6・7用の大があります。BOXの上ぶたを鉛直上方(真上)に40cm以上持ち上げるとBOXが展開します。BOX下ぶたは自重で、左右の側方板はスプリング蝶番でそれぞれ展開します。本体の板厚は1.5mmあり、ボルト用の開孔が4箇所あります。窓枠や開口部に水切りや出っ張りがある場合は高さを調整するライナーをお客様の方でご用意頂き、外壁面とBOXの間に挟んでください。こうすることで上ぶたをスムーズに持ち上げることができます。上ぶたと下ぶたの板厚はいずれも1.0mmです。BOX自体に荷重を掛けることは想定しておりません。上に乗ったり物を置いたりすることの無いようお願いします。
自在フック式1(コの字型)と装着
取付金具
 定置タイプのため、専用取付金具を必要とします。金具(A)(B)(C)の3種類があります。金具(A)は上記BOXの中央部に取り付けます。金具(B)と(C)はそれぞれはしご本体の上と下に取り付けます。いずれの金具も幅275mm×板厚3mmのステンレス製で折り曲げ加工をしたものです。
つり下げ金具
 最下部を除く各段の縦棒に左右各1組ずつ取り付けます。伸縮を受ける役割を持つ溝を持っています。総務大臣の型式承認を受けるに当たって「つり下げはしご」としたことで、上記取付金具と接続する役割を持つ最上部の金具のみ「つり下げ金具」と称しています。このため当社の他のつり下げはしごのつり下げ金具とその趣きを異にしています。アルミ押出し形材、ステンレス製のつり下げ金具部材(A)(B)(C)等で構成されます
縦棒板
 各段間に左右一組ずつあります。72×86×430mmのアルミ押し出し型材を補強金具A,Bと伸縮用ボルト等で接合しています。また、その形状により突子を兼ねています。縦棒の間隔は内法寸法で30cm以上50cm以下でなければなりません。当社製は30.6cmの間隔です。
横桟
 直径14mm以上35mm以下の円形の断面を有するもの又はこれと同等の握り太さの他の形状の断面を有するものでなければならないとされています。当社製は踏み面25mm×高さ17mm×幅380mmのアルミ押し出し型材を使用しています。踏み面に滑り止めの溝を加工してあります。横桟は縦棒に同一間隔で取り付けられ、その間隔は中心寸法で25cm以上35cm以下でなければなりません。当社製は33.0cmの間隔です。
緩降収納装置
 基本的には避難ハッチ用はしごのものと変わりません。はしごを展長するときはレバーを押します。収納する際は巻き上げハンドルをつけて時計回りに回します。
強度試験

 「金属製避難はしごの技術上の規格を定める省令」(昭和40年1月12日自治省令第3号;最終改正平成18年3月9日総務省令第26号)第8条、第9条並びに第10条に準じて行います。但し、以下の文は法令そのものの文面ではありません。分かり易さを優先しておりますので予めご了承ください。必要がある方は官報等の信頼できる情報源にてご自身でお確かめ願います。また、所轄消防機関への届出に際しての強度計算については当社営業担当までご相談願います。

第8条第1項 避難はしごの縦棒及び横桟は、縦棒の方向について、次の表に定める静荷重を加える試験において、永久歪を生じないものでなければならない。

縦棒:最上部の横桟から最下部の横桟までの部分(所謂はしごの有効長のこと)について、2m又はその端数ごとに、縦棒1本につき500Nの引張荷重。

横桟:横桟の1本につき中央7cmの部分に1000Nの等分布荷重。

  まず、つり下げはしごは防火対象物の堅固な部分につり下げて使用されます。このため掛かる荷重は主として引張荷重です。縦棒については横桟を支える役割があります。日本人の平均身長が168cmで平均体重が65kgの時代に制定された規格なので、2mにつき一人避難者がいるという前提で考えています。当社製つり下げはしごの縦棒は2本ありますから、50kg×2本で2m又はその端数毎に100kg支えられる計算です。これを例えばSOS−4(有効長3.63m)に当てはめて考えると、一台で最低でも、 50kg×2本×2(有効長2m+その端数1.63m)=200kg の荷重に耐えられるように作らないと、国家検定に通らないということになります。

  次に横桟ですが、避難者の荷重は最終的に横桟の中央部に掛かります。そこでこの部分について特に等分布荷重試験を行っています。 。

第8条第2項 避難はしごの縦棒及び横桟は、縦棒の方向について、前項の表に定める静荷重の2倍の静荷重を加える試験において、亀裂、破損等を生じないものでなければならない。
  SOS−4の事例であれば、結局のところ、 200kg×2倍=400kgの静荷重に耐えなければならないということになります。

第8条第6項 縦棒及び横桟の取付箇所は、前各項に定める試験において、永久歪、亀裂、破損等の障害を生じないものでなければならない。
  縦横互いの結合が外れる等ということになれば大変です。当たり前の事ですが、あえて明文化されています。

第9条第1項 避難はしごは、100回の展開及び収納の操作を繰り返す試験において、著しい変形、亀裂又は破損を生じないものでなければならない。
  非常事態に使用されるものですから、当然堅牢さを求められます。

第9条第2項 つり下げはしごのつり下げ金具は、その1個につき、当該はしごを伸ばした縦棒の方向に、当該はしごの最上部の横桟から最下部の横桟までの部分について2m又はその端数ごとに1500Nの引張荷重を加える試験において、著しい変形、亀裂又は破損を生じないものでなければならない。
  つり下げ金具は、避難者の荷重とはしごの自重を支える部分です。そのため規格上は、縦棒の50kgの試験荷重に対して、その3倍の150kgをかけて試験を行います。

第9条第3項 つり下げはしごの突子は、1本の横桟に取り付けられた突子について、縦棒及び横桟に対し同時に直角となる方向に150Nの圧縮荷重を加える試験において、著しい変形、亀裂又は破損を生じないものでなければならない。
  突子の役割は足の踏み場を確保することです。縦棒及び横桟に対し同時に直角になる方向とは防火対象物(建築物)の壁面に対して垂直に接する方向のことです。使用時にはしごと外壁に挟まれて押し潰される位置になりますので、圧縮荷重による試験となります。突子部分において引張荷重での試験は行っていません。ご了承ください。

第9条第4項 避難はしごの横桟は、23N・mのトルクを用いる試験において、回転し、又は著しい変形、亀裂又は破損を生じないものでなければならない。
  避難者がはしごの横桟を握った時に、それが外れたり空回りしたりすることのないように設けられた規定です。

第10条 避難はしごは、JIS Z 2371(塩水噴霧試験方法)に定める試験方法により塩水を8時間噴霧した後に16時間放置することを5回繰り返した後、水洗いをして24時間自然乾燥させた場合、機能又は構造に異常が生じるおそれのある腐食を生じないものでなければならない。
 海の近くにある防火対象物に設置された場合等を想定した規定です。実は以前から、日本消防検定協会の内規で、この試験自体は行われていましたが、今般の規格改正で正式決定したものです。

 以上の規格に基づいて避難はしごは製造されております。普段から使用方法を良くお確かめの上、いざというときにご利用ください。

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